No.20 女性のアイデアやパワーをしなやかに繋ぎ、キラリ輝く社会へ!|特定非営利活動法人 女性と仕事研究所

SDGsでキラリ輝く大阪をつくる女性たち

No.20 女性のアイデアやパワーをしなやかに繋ぎ、キラリ輝く社会へ!

2020年10月01日

藤岡 慶子(ふじおか けいこ)さん
株式会社大林組 大阪本店 建築事業部建築設計部(大阪サクヤヒメSDGs研究会まちづくり部会メンバー)

大阪大学工学部建築工学科卒業
1984年 株式会社大林組に一般職として入社
1990年 男女雇用機会均等法の施行後、社内制度の改正に伴い総合職となり本店建築設計部所属
1993年 結婚
2001年 出産と同時に1年間の育児休職
2002年 職場復帰(大阪本店 建築設計部)
現在    株式会社大林組 大阪本店 建築事業部建築設計部担当部長

【資格】
APECアーキテクト
一級建築士
インテリアプランナー
管理建築士
SDGs for School認定エデュケーター

【表彰】
1997年 青年技術者表彰 受賞(日本建築協会)
2016年 第一回大阪サクヤヒメ表彰 活躍賞受賞(大阪商工会議所)
【作品表彰】
グッドデザイン賞、土地活用モデル大賞国土交通大臣賞、大阪建築コンクール大阪府知事賞、他多数


現在のお仕事の内容をお聞かせください。

総合建設業に所属し建築設計の仕事をしています。担当分野は駅前再開発事業の複合施設、集合住宅、業務施設などのスペース計画や空間デザインです。この分野は、お客様や地域の方々がどのようにその場所を使われるか日々の暮らし方に焦点をあて、快適なライフスタイルづくりにお役に立てる場所となるかを考える仕事です。建築設計というと、計算得意?絵を描くのが好き?とかよく聞かれますが、お客様や地域の方々の新しい生活を思い浮かべて具体化する仕事、というふうに説明しています。大切な資産を創出するプロジェクトを率いることなので、コストバランスや品質確保に向けたディレクションおよびマネージィングも行います。

お仕事以外で、何か活動(趣味、地域活動など)をしていらっしゃいますか?

大阪サクヤヒメSDGs研究会まちづくり部会で活動しています。メンバーのみなさんと共に情報発信と交流の場としての「まちづくりカフェ」と「端布エコバッグ」の企画を実施しています。「まちづくりカフェ」で新しい気づきを得て、「端布エコバッグ」はクラウドファンディングを活用し、廃棄物削減、コロナ禍での仕事創出、プラスチィック削減に繋げる活動を実現、それぞれの企画は主旨が連続するものです。そして「Refill Osaka」との連携企画を構想中です。これらの活動を通じて私自身感動したのは、それぞれの分野でできることを繋げることで新しい素敵な企画が実現していくことです。大阪サクヤヒメみなさんの半端ない!アイデアとパワーにとても刺激を受けて楽しく進めています。ご縁を頂戴したことで新しい気づきを得ることができ、最近では社会学系公開講座を通じた交流で新たなネットワークに参画。ここで得たことも次に繋げていきたいです。

これまでの人生を振り返ってみて、困難はありましたか?また、どうやってその困難を乗り越えられましたか?

先ずは就職で出鼻をくじかれました。建築設計をしたいという思いがあったのですが、大学卒業当時は女性の受け入れが厳しく一般職採用が当たり前で、それでも思いを貫き入社しました。入ったからには、やるしかないと体力勝負?と感じるほど仕事に没頭しました。設計競技で当選したり、設計した数々の建築物の表彰に貢献しました。ですが、結婚、出産、育児、両親介護などのたびに、ままならない状況にも陥りながら、仕事の質を保つことは心がけました。そうしてふと気がついたら社内の技術系女性社員最年長になっていました。今は多くの頼もしい女性社員が活躍していて、とても嬉しいですし励みをいただいています。

SDGsに興味をもったきっかけは?

今回の新型コロナや豪雨災害など、地球環境危機は待ったなしの状況ですから、一人一人が意識を変え、行動を変える必要があります。SDGsにはその手がかりとなる17の目標がありますが、私たちの行動は単一ではなく多くの目標に関係しています。地球環境、人権、社会、経済などの目標への行動や活動すべてがネットワークしています。それらがどのように関わり合いながらこれからの未来を変えていくかとても興味がありますし、私たち大人が責任をもって子供たちに素敵な社会を残していかなければいけない大切なことですね。

ご自身のお仕事や生活の中でSDGsをどのようにとらえていますか?

新型コロナによって様々なことに相当なダメージをが起きていますが、ピンチな時こそ変革のチャンスが有ると思います。SDGs達成に向けて、人々が英知を絞り社会が変わっていくのではないでしょうか?仕事の上では、お客様や地域のニーズが既に変わってきていると感じます。スペース計画や空間デザインは正に人の生活スタイルを受け入れる場所創りですから、大切にすることが変わってきています。私自身の生活においても、行動とSDGsの関係を意識するようになりました。ペットボトルは使わずにマイボトルを持参したり、環境負荷が少なかった時代の生活スタイルを見直してみたり、家庭菜園を始めたり、いろいろな発見があります。そして自分スタイルの働き方を考えながら時間を活用し、SDGs達成に少しでも貢献できることをこれからも進めていきたいと考えています。

大阪・関西の女性がキラリ輝くために、何が必要と思いますか?

大阪・関西は女性が元気ですね。サクヤヒメの受賞をきっかけに、みなさんのパワーを感じています。そして一人ではできなかったことも繋がることで可能になる、フトコロの深さを感じます。しなやかにたくさんの刺激を受けて、楽しく活動することが新しいきっかけになることは間違いないと思います。動いて、気づきを得て、自分スタイルを開拓することでキラリ輝く女性達!一緒に動いていきましょう!

さいごに、大阪・関西の女性にメッセージをお願いいたします。

社会は変革の時を迎えています。今こそ女性のアイデアやパワーを繋ぐことで新しい大阪・関西を創っていきましょう!

ありがとうございました。

(取材:2020年9月/所属・役職名等は取材時のものです)

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