9月25日から27日まで韓国慶州でのアジア女性フォーラムに参加しました。韓国は本当に近いです。ソウルしか行ったことがなかったのですが、釜山空港は一層近かったです。稲穂が色づき、桜の紅葉がはじまり、なだらかな山々にお寺が囲まれて、京都や奈良とよく似た風景です。ただ縦型、横型のハングル文字が、外国なのだと思い知らされます。
ここ慶州歴史地区は新羅王朝が建設されて(紀元前57年)から、約1000年、王朝の都として栄えた町です。百済と高句麗を滅ぼした新羅(668年)は三国史時代に終止符を打ち、全国統一をしたのです。仏教を取入れた政治手法も日本の奈良時代と酷似しています。だから茶道や華道もルーツは一緒です。
さてフォーラムですが、大きなホテルに300人以上の民族衣装の女性たちが集まってみんなで同時通訳で同じお話を聞くというスタイルでした。女性の経済的平等(女性起業家の推進も)と文化の交流が中心テーマでした。
通常の国際的なコンファレンスと違って英語がメインにならないのは、参加者が最も多く、女性たちの声も大きい中国を配慮したのかもしれないという感想を持ちました。それに壇上でのVIPを中心とした団体やあるいは個人の記念撮影時間が多いこと、その間すべては中断します。討論や意見交換の場というより公式発表の場です。発表の前振りには、多くの方への謝辞が続きます。その中でも興味のあるテーマが多くありました。次回のメッセージ欄に報告をします。



仏国寺

私たちもこんな風に
第7回キャリアアドバイザーのつどい(2011年9月17日)にて
金谷千慧子
変革の時期をむかえて
9・11から10年、3・11から半年、世界的にも、国内的にも大変革の時期を迎えています。人間(男性)が自然を征服できる、人間(男性)の知能でできないことはないという思い上がりと状況判断の誤りが、テロ戦争の大失敗、イスラム教への憎悪の増幅をまねき、地球の破壊と自然災害の過酷化に確実につながってきました。
地震・津波・原発は東北地方の問題だけではもちろん、ありません。想定外などという言葉で「いのち」を、「くらし」を、「文化」を、「歴史」を消し去ることにストップをかけ、新しい変革の過程をつくりださねばならないのです。
新しい変革の時期には、新しい主役たちが踊り出なければならないのです。チェンジリーダーの季節です。新しい主役たちは思い上がりや状況判断の誤りを犯さないよう、人間関係を縦型ではなく横型で組み、言葉と高品質の実力(Power)で協力関係を拡大していくことでしょう。これがまさしくフェミニンリーダーシップです。
女性と仕事研究所の変革期
女性が子どもを育てながら(夫がいるかどうかを問わず)、自分の人生を社会的にも謳歌できるしくみに組み替えていきたいと活動しはじめて(1993~)18年、その前の再就職支援センターの活動を含めると(1986~)25年が経ちました。こんなにゆっくり時間がかかるとは思っていませんでしたが、活動のキーパーソンたちの高齢化は避けられず、新しいキーパーソンたちを迎えたいという切なる思いでおります。
お願いとご提案
女性と仕事研究所では、現在のキーパーソンたちは2013年度をメドに新たな人材への引継いでいただくための準備を進めていく予定です。しかし、限られたキーパーソンたちだけでは、既存の事業と組織の管理と運営を行うとともに、新たな事業の開発や組織体制の整備を進めることは容易ではありません。このため、以下のお願いとご提案をいたします。
・女性と仕事研究所への継続的なご支援
・新しいキーパーソンとしてのご参加
・裏面にあるプロジェクトへのご協力
女性と仕事研究所理事 柏木 宏
プロジェクトの目的・趣旨
プロジェクトを通じて、組織の財政の安定化や人材の確保をめざす。
財政難や後継人材などの問題に対して、財政的な負担を最小限にして、組織の財政や活動の基盤、人材の確保、可視化の拡大などを目的としたプロジェクトとして以下を提案する。各プロジェクトの概要と実施体制は以下の通り。
1 ファンドレイジングプロジェクト(資金づくり)
組織の運営には、安定的な財政の構築が不可欠である。このため、理事会の下にファンドレイジングプロジェクトを立ち上げ、会員や支援者に呼びかけメンバーを募り、申請可能と思われる助成・補助のリサーチ、企画書の作成、提出、その他ファンドレイジングの企画、実施を行うための委員会を設立する。企画書については、2か月に1提案を目標にする。
2 研究会プロジェクト(研究活動促進)
研究所としてのプロジェクトであるから、研究事業の重要性は論をまたない。しかし、スタッフに依存したやり方では、財政的な問題が生じやすい。このため、理事会の下に研究活動促進のためのプロジェクトを立ち上げ、会員や支援者に呼びかけメンバーを募り、定期的な研究会を開催し、研究所の研究成果にするとともに、研究に関心をもつ人々へのアウトリーチを行い、組織の基盤を強化する。プロジェクトチームによりテーマを設定、半年間に3回程度の研究会を公開で開催する方法で検討する。会場は、大阪市立大学梅田サテライトなどの利用が考えられる。
3 懇親会プロジェクト(情報交換やネットワークの拡大)
研究所には、キャリアアドバイザーをはじめ、各種の事業に関わった人々が多く存在する。しかし、こうした人々をつなぐ工夫は十分とはいえない。これらの人々は、お互いの情報交換やネットワークの拡大を希望していると考えられる。そのために定期的な懇親会を開催し、人的ネットワークの強化をめざす。
以上

2011年7月25日(月)シンポジウム「震災と女性」で宗片恵美子さん(特定非営利活動法人イコールネット仙台代表理事)のお話を聞きました。主催は大阪市立大学大学院創造都市研究科都市共生社会研究分野、共催は共生社会東日本地震被災者救援・支援の会とNPO法人女性と仕事研究所です。
当日やっと再開した仙台空港から伊丹まで来られたとのこと。空港までの瓦礫の山はすざましいばかりだったそうです。
2年以内の宮城県沖地震の発生率は90%以上と発表され、阪神淡路大震災での女性たちの活動報告を参考に、2008年、宮城県での「災害時における女性のニーズ調査」を実施し、提言をまとめました。「地域を知っているのは女性で、地域特性にあった復興策が必要。女性の視点で考えることが大事」と話してきましたが、今回男性にも「そうだったのか」と理解と気づきが生まれています。
「せんたくネット」というユニークな活動で「避難所で洗っても干すのが心配」の声を聞き、洗濯物を預かり自宅で洗い乾かして届けるという活動をしたのです。洗濯ボランティア募集に280人が応募。始めは信頼して洗濯物を預けてもらえなかったのですが、メッセージカードを入れ続け、徐々に信頼関係を作っていきました。
避難所の運営は、ほとんど男性が責任者です。そこでは200人以上の3度の食事を当然のように女性たちで全部調理する姿は、性別役割分業そのものです。着替えや授乳のスペースが考慮される余地なく、非常時だからとはいえ、女性の声は届きにくいのです。女性リーダーや女性職員が運営に関わっている避難所は、間仕切りなど配慮した運営になっている場合が多く見られました。
女性たちの声が届きにくい状況で、あきらめと我慢の生活を余儀なくさせられています。仕事にいきたいが、子どもを預けられず失職。職場が被災し失業したが、職安では、男性が優先的に採用されるなど、治安上の問題も含めてさまざまなジェンダーに関わる問題が起きています。震災だからジェンダーに敏感に!などというのは遅すぎます、日常からの男女共同参画が何より重要です。
