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Message In Dec.
CSR(企業の社会的責任)としての女性の働きやすさ
金谷千慧子(かなたにちえこ)
冬のバラ  撮影:吉岡理夫(元朝日新聞社 記者)
SR(企業の社会的責任)やSRI(社会的責任投資)という言葉が飛び交うこのごろです。CSRは、企業活動のプロセスに収益性だけではなく、従業員の働きやすさ、地球環境に配慮した商品開発、情報公開や不正の回避を実行している等の項目で企業を評価する指標になるものです。

 12月3日、東京都ウイメンズプラザで開催された「男女平等参画リーダー講座」で、「CSRからみる企業に求められる経営責任とは−女性の登用による企業価値の向上をめざして」というテーマで講演をしました。午後の講座では、できたての報告書「女性社員による登用に関する自社企業評価」(東京ウイメンズプラザ助成事業・女性と仕事研究所実施)をもとに、「あなたの企業の女性社員の登用に関する満足度は?」についてワークショップをしました。また、外資系のジョンソン&ジョンソン(メディカルカンパニーシニアマネージメント)と資生堂(CSR部次長、男女共同参画グループリーダー)が事例報告をされました。

 参加企業50社中、「CSRの推進組織がある」が42%、「ポジティブアクションに取り組んでいる」も44%で、この点では進んだ企業から多くの参加がありました。ところが「女性管理職の比率」は「1%以下」が最も多く58%(女性従業員比率は「30〜50%」が最も多く37%)という状態です。

CSRの企業評価基準には各種ありますが、4つの分野、「従業員対象」「環境対策」「地域社会対策」「経済・倫理対策」で評価するのが一般的です。「社会的責任」の概念には柔軟性があり、評価分野は年代・地域により異なります。最近この基準に「女性活用度や働きやすさ」を加える動きが急激に起こり、ここ数年で主流になってきています。CSR推進組織を有する日本の企業においても、「従業員対象」の基準に「女性の働きやすさや管理職登用率」を入れる例が多くなってきました。「女性管理職比率が1%以下」が最も多いという状況から脱する日も近いだろうと期待します。
 
     調査報告書のお申し込みはこちらから

     「女性社員による登用に関する自社企業評価」(女性と仕事研究所)

     売価500円(1冊送料150円)

Message In Oct.
New York
ロックフェラー・センターで
大統領選挙の投票に行こうと呼びかける催し
  10月21日  筆者写す
久しぶりのニューヨーク。街(ハーレムも)は本当に清潔になっていて危険な臭いが全くしない。今回の目的は、2005年1月に出版予定の『未来社会を創る女性のための経営マネージメント』(中央大学出版部:『企業を変える女性のためのキャリアマネージメント』の続編)の補充取材と、NPOで、企業での女性の活躍を支援するCatalystと女性の起業家を支援するNAWBO(National Association of Women Business Owners)のヒアリングである。
 グランドゼロも訪れた。ここは、大統領選挙を2週間後に控え、連日のようにケリーとの舌戦をくりひろげているブッシュの共和党大会の地にもなった。イラク戦争の契機となった2001年9月11日のテロで、3000人もの尊い命を飲み込んで倒壊したワールドトレードセンターの跡地は、今はフェンス越しに基礎工事を眺めるだけになっている。建築家ダニエル・リベスキンド氏とデビット・チャイルズ氏が手がける、WTCを超える高層ビル「フリーダム・タワー」の起工式が2004年7月4日の独立記念日に行われ、建設準備が始まった。
 
 Catalystのバイス・プレジデント デビラさんも、NAWBOのエグゼクティブ・ディレクター ドロシアさんも「ブッシュには本当にいらいらさせられるワ。もういや!」と言っていた。ハーレムに住んで20年のトミー富田さんも「ニューヨークはみんな民主党ですよ」と。(10月31日NHK人間ドキュメントでハーレムとトミーさんが紹介されるそうだ)
 しかしまたCatalystでは「私たちはNPOですが、政府の援助は全く受けていないので、あまり影響はないんです」と言っていたし、NAWBOでも「ブッシュといえども女性起業家の推進をもう押しとどめることはできません」と、ニューヨークの女性の支援家たちは自分たちの活動に自信満々であった。
Message In Sep.
Message In Jul.
「100年」にうたう「君死にたまふことなかれ」
撮影者:元朝日新聞記者 吉岡理夫
女性と仕事研究所は2004年4月で東京事務所設立5周年を迎えました。ちょっとしたパーティを7月10日、広尾のレストランで開きました。歌手の吉岡しげ美さんが私の大好きな与謝野晶子をうたってくれました。1904年(明治37)9月雑誌「明星」にでた「君死にたまふことなかれ」(吉岡しげ美作曲)と1911年(明治44)に発刊された『雑誌青鞜』の巻頭詩「山の動く日きたる」(同)です。
大阪堺の羊羹屋「駿河屋」の娘だった晶子が、弟壽三郎の日露戦争従軍に対してうたったものです。堂島の大阪事務所の隣は本家駿河屋さんです。
100年前、弟壽三郎は駿河屋の若い跡継ぎでしたが、初産を控えた妻を残し旅順口包囲軍にいました。弟は姉に何度も手紙を出し「若き人をよろしく、万一の時は後のこと、よろしく」と頼んでいたようです。晶子は弟の気持ちをひとしお哀れに感じ、心からの叫びを歌にしました。

すめらみことは戦いにおおみずからは出でまさね

君死にたまふことなかれ すめらみことは戦いに おおみずからは 出でまさね
かたみに人の血を流し  獣の道に死ねよとは  死ぬるを人のほまれとは
大みこころの深ければ もとよりいかで思ぼされむ

少女(おとめ)ごころを思ひみよ 

暖簾のかげに伏してなく あえかに若き新妻を  君わするるや思へるや
十月の添わでわかれたる 少女(おとめ)ごころを思ひみよ この世一人の君ならで 
ああまた誰をたのむべき 君死にたまふことなかれ


 100年後の今も、理不尽な戦禍は絶えない。ひとり一人が「君死にたまふことなかれ」と、叫び声をあげる勇気が今、必要です。
Message In Jun.
夢と志をかたちにする女性経営者
 キーワードは「メンター」
撮影者:元朝日新聞記者 吉岡理夫
金谷千慧子

男性社長の企業より、ずっと、働きやすい
「女性が経営する企業における女性が働きやすい職場環境に向けた取組み−メンター(Mentor)の視点から」というテーマで調査を実施した。(大阪府ジャンプ基金選定事業) 対象は、大阪府下で年間売上1億円以上2,111社のうち700社と、全国で、新聞紙上等でユニークな活動を紹介された企業、約200社。「女性の働きやすさ」を女性と仕事研究所は8項目で評価する。そのうち7項目で男性が経営する企業より評価が高かった。(男性が経営する企業に関しては、三重県で企業調査をしたときのデータを使わせて頂いた。)

女性管理職比率は、だんぜん、女性が経営する企業の方が高い
女性管理職比率は全体で35.2%。男性が経営する企業では1.4%だから、だんぜん多い!(全国調査では4.2%「雇用管理基本調査:部長1.6%、課長2.6%」) 「大企業は女性をつぶすだけ。中小企業では女性を活用することができる」「いい人材はなぜか女性ばっかり」(ヒアリング調査から)というのが実態。

「私は、メンター※です」
経営者が女性だと、女性の立場で職場環境(昇進、セクハラ、パート、両立など)に配慮するから、働きやすい職場になり、女性管理職が多くなる。また、女性経営者は女性社員の「メンタ−」となるというのが大きな特徴だ。女性経営者の8割以上が「私は女性社員のメンターです」と言いきる。
※人生や職業経歴の先輩で有形無形に援助を得たり、自分のモデルとして目標にできる人、影響を受けた人

女性経営者の特徴
「会社が対等に扱わないのなら、私が社長になる」と創業に踏み切る。人生の目標は「生きがい」「働きがい」で、「大もうけ」では決してない。女性の力を引き出す人材育成。リーダーシップの取り方は、従来の上下関係中心ではなく、ヨコ並び型。ライフスタイルに合わせて「在宅ワーク・SOHO有り」の働き方を生み出す。多くの女性経営者が、女性の力を意図的に引き出そうと日頃から心がけている。

     (報告書ができます。お申し込みはメールで。info@women-work.org)

Message In May.
マドリッドの喪章
 テロの勝利か?それとも民主主義の勝利!
 

  セマナ・サンタ(4月4日〜11日聖週間)の土曜日の夕暮れ、マドリッドの国鉄アトーチャ駅へきた。3月11日の列車テロの現場である。1ヶ月を経た駅舎の壁面には、追悼の喪章がぎっしり張ってあり、床は赤いろうそくが一杯だった。そしてまた、ここは3月14日の社会労働党政権誕生のスタート地点にもなった。

 テロの翌日は喪章をつけた人でどこの通りも一杯になった。その時点ではまだ「ETA(エタ:国内テロ組織)反対!」を叫んでいた。夜7時のデモには、大雨でずぶぬれのアスナール首相も皇太子もいた。やがて警察が犯人を「アルカイダ過激派」と断定するや、次第にデモの様相は変化していった。政府が国内テロ組織の仕業だとして選挙戦を有利にしようとしたとみられ、やがて反政府のデモへ変わっていった。イラクへ派兵した現政権への批判と重なり、14日の選挙結果となって現れた。15分の黙祷の後に「国民は変革を求めていた。社会労働党の勝利はスペイン民主主義の勝利である」と勝利宣言をした。

 これはテロの勝利だろうか? それとも民主主義の勝利であろうか? それにしても日本という国は、なぜこうも動かないのか? この日マドリッドでは、日本人3名のイラクでの拘束シーンが日本のテレビよりもリアルに映像化されていた。韓国でも4月15日に総選挙を控えている。今回は世代交代や女性の進出が大きく進む可能性があると報じている。(4月14日記)

Message In Mar.
もうすぐ春、一人ひとりの春、なにかあたらしいことに想いを馳せる春
撮影者:元朝日新聞記者 吉岡理夫
女性と仕事研究所では、新しい春にキャリアカウンセリングをはじめます。
専門のキャリアアドバイザー(女性と仕事研究所認定)が相談をお受けします。
こんな方におすすめです。
 ・職場での理不尽なことをなんとかしたいと思う方
 ・今すぐというのではないけれど、いずれ事業化したい方 
 ・転職・再就職・新就職をめざしている方などなど
キャリアアドバイザーは、相談者に寄り添いながら、カウンセリングと情報提供をします。適切な次のステップを紹介します。もちろん秘密厳守です。追ってHPでご案内。
           (追記:4月はスペイン報告します)
Message In Feb.
「骨にこたえる寒さかな」
今年からこのメッセージ欄を書きます。

極寒を実感する今日このごろ、2004年もどんどん過ぎていきます。

私のお正月は骨折で明けました。めったにしない換気扇の掃除などしていて、椅子が崩れて右手首をバキンと。原稿の締め切りも迫っていますが、今はギブスで左手ばかりの日常生活です。授業や講演もマイクは左です。

 1月16日(金)、東京都労政局(飯田橋東京都シニアプラザ)でポジティブ・アクション・リーダー養成講座。34社の人事担当を中心に労働組合からも出席して、わが社のポジティブ・アクション・プログラムを作成します。3年続いているのですが、今年は女性社員の出席が多いのが特徴です。どこも女性の管理職が少ない。それをどうして増やすか、ワークショップでプログラム化します。あと2回(1/28、2/2)あります。

 17日(土)は、京都府女性総合センターで「女性労働トータルアドバイスセミナー」でした。京都府も政府がいうチャレンジ支援をすすめるため、トータルなアドバイスをできる人材を育成しているのです。

 18日(日)は終日、三重県鈴鹿市の女性センターで「企画書の作成とプレゼンテーション」のセミナーでした。事業計画書が6つ出来上がり、もう少しで6つのベンチャー事業が誕生しそうです。「しらこ煎餅」や「働く女性の癒しルーム」などができました。楽しかったです。

 19日(月)は、関西大学で学年末試験監督でした。答案を抱えて帰り、すぐに読み始めます。授業の感想欄を読みながら、手応えのあった一年間を振り返っています。明日から採点。寒い。
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